野村 奈央(ノムラ ナオ)
| 人文社会科学研究科 史学研究領域 | 准教授 |
| 教養学部 教養学科 | |
業績情報
■ 共同研究・競争的資金等の研究課題アーミッシュ教会を離脱した元信者のアイデンティティ形成の過程に関する研究
日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 基盤研究(C), 2024年04月01日 - 2029年03月31日
野村 奈央, 埼玉大学
配分額(総額):4810000, 配分額(直接経費):3700000, 配分額(間接経費):1110000
課題番号:24K15479
アーミッシュと主流社会の相関関係研究を通じたアーミッシュ概念の再構築
日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 国際共同研究加速基金(国際共同研究強化), 2018年 - 2024年
野村 奈央, 埼玉大学
配分額(総額):14430000, 配分額(直接経費):11100000, 配分額(間接経費):3330000
2023年度にサバティカルを取得し異なる研究テーマで在外研究を行うため、8月末より科研費事業を休止することとなった。そのため、これまでに収集した一次資料の分析を中心に研究を行なった。具体的には、現地調査を再開した前年度に記録したフィールドノートを精査し、ペンシルバニア州ランカスター郡において急速に多様化するアーミッシュの消費活動の形態および経済的背景について分析をすすめた。
資料調査と並行して、学術論文の発表とアウトリーチ活動の準備を進めた。2023年5月に出版された『Religion, Attire, and Adornment in North America』(コロンビア大学出版)には、「Amish Vogue: Performing Fashion in the Plain World」が掲載された。本論文では、近年研究が盛んになってきたイスラム教徒の衣服を分析対象としたファッション研究の理論を用い、これまでの調査で収集したデータを分析、考察した。これによって、アーミッシュの共同体としての価値観や信仰の象徴として捉えられてきた衣服が、教会の規律を順守しながらも、個人を表現したり、自己を主張したりする行為となりうることを明らかにした。
本研究成果のアウトリーチ活動となるウェブサイトについては、引き続き、ネブラスカ大学マリン・ハンソン氏の助言を仰ぎながら、資料の精査を行なった。2023年4-6月にはハンソン氏が日本に滞在していたため、対面でウェブサイトのデザインについて意見交換をすることができた。
最後に、事業再開後に円滑に研究を遂行できるよう研究実施計画の見直しを行なった。とくに、主流アメリカ社会の消費文化がアーミッシュのアイデンティティに及ぼす影響については、アーミッシュが出版に関わっている女性誌を新たな分析対象として、引き続き、調査を進めている。
課題番号:17KK0020