三橋 さゆり(ミツハシ サユリ)
教育学部 学校教育教員養成課程 乳幼児教育講座准教授

研究者情報

■ 研究分野
  • 人文・社会, 教科教育学、初等中等教育学

業績情報

■ 共同研究・競争的資金等の研究課題
  • 教員養成課程における音や音楽を聴く活動の教育的効果に関する実証的研究               
    日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 若手研究, 2021年04月01日 - 2026年03月31日
    三橋 さゆり, 埼玉大学
    配分額(総額):4680000, 配分額(直接経費):3600000, 配分額(間接経費):1080000
    本研究の目的は、教員養成課程に在籍する学生が音や音楽を聴く活動を通して音や音楽に対する認識が変容する過程を解明することである。 そこで、学生の音や音楽に対する認識の変容に関わる概念を抽出し、概念同士の関連を示した理論的枠組を提示する。この枠組みに基づいて音や音楽を聴く活動に関する教育的効果の整理やカリキュラムの構築を目指す。
    本年度は、音や音楽を聴く活動として、マリー・シェーファー(2009)の『サウンド・エデュケーション』を参照し、学生が音に興味をもって聴取する活動のプログラムを計画して実施した。これらの活動の中から、学生が自分で聴取した音を記録して、それを他者と共有する活動を調査の対象とした。具体的には、授業後に学生が作成した省察レポートにおいて、他者との共有や対話に関して記述されている部分を分析して、学生同士の相互作用や学生の音に対する認識に関する要素を抽出した。そして、音の聴取の記録を他者と共有することや音の聴取に関して対話を行うことが学生個人の音や音環境の認識にどのように作用しているかに関する理論的枠組みを提示した。その結果、他者との相違点を発見することで、音や音環境に対する着眼点が増え、聴取への意欲をもつようになることが明らかになった。加えて、この経験から、学生が対話を設定する意欲を示したり、具体的な教育活動のアイデアを提示したりする等、保育や教育への活用が期待できることが示唆された。この研究成果は、日本教材学会が発行する『教材学研究』に発表した。
    課題番号:21K13583
  • 音楽づくりを通して表現する力の育成を目指す保育者養成の実践プログラムの開発               
    日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 若手研究(B), 2017年04月01日 - 2022年03月31日
    三橋 さゆり, 埼玉大学
    配分額(総額):4290000, 配分額(直接経費):3300000, 配分額(間接経費):990000
    本研究の目的は、保育者を目指す学生が音楽づくりを通して表現する力を獲得するための実践プログラムを開発し、その有効性を実証的な研究方法を用いて検証することであった。そこで、学生が表現する力を獲得するための音楽づくりの実践プログラムを立案して、学生が協働で音楽づくりを行う授業を実施し、学生の省察レポートを分析して音楽づくりのアイデアが発想される過程に関する要素及び理論的枠組みを明らかにした。これにより、音楽づくりの活動を通して、学生の創造性が発揮されるプロセスを提示することができた。この研究成果は、音楽づくりや協働での創造的な活動に生かすことができると考えられる。
    課題番号:17K14032
  • 幼児における聴取能力の育成に着目した歌唱環境の設定と支援方法の開発               
    日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 研究活動スタート支援, 2015年08月28日 - 2017年03月31日
    三橋 さゆり, 埼玉大学
    配分額(総額):2860000, 配分額(直接経費):2200000, 配分額(間接経費):660000
    本研究では、幼児が聴取能力を発揮して歌唱活動を行うために適した歌唱環境と支援の方法を解明することを目的とした。まず4園の幼稚園の一斉歌唱を観察し、幼児が歌を習得する過程を分析した。次に保育者へインタビューを行い、歌唱活動の環境設定に関する彼らの意図を調査した。これらの結果を踏まえ、歌唱環境の要素の一つである伴奏楽器の役割を調査するための実践プログラムを計画し実施した。ピアノや他の楽器での伴奏による幼児の歌声の違いを比較し、これらの楽器を保育室に導入した時の幼児の言動を記録した。その結果、多様な楽器を保育室に導入することで幼児の音への興味が引き出され、聴く力が発揮される可能性があると示唆された。
    課題番号:15H06084
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